社会医療法人

原土井病院

ホームに戻るBACK
原土井病院 上空写真
原土井病院
■ 施設名称 原土井病院 ■ 所在地 福岡県福岡市東区
■ 病床数 556床 ■ 外来患者数(日) 187人
■ 平均在院日数 (一般)17.05日(療養)112.45日 ■ 救急指定 二次
■ 診療科目 総合診療科・内科・呼吸器内科・循環器内科・血液内科・消化器内科・心療内科・神経内科・精神科・整形外科・リウマチ科・リハビリ科・皮膚科・東洋医学・漢方・歯科・放射線科・人間ドック・デイケア・健康診断

TORENDVIEW2015

原土井病院 院長 / 小栁左門氏

原土井病院 院長 / 小栁左門氏

400年前、江戸時代より筑前黒田藩の藩医であった原三信を先祖として、以来子孫は「三信」の名を襲名してきた原家。九州初の私立病院の原三信病院を中心に福岡リハビリテーション病院、原土井病院、恵光会原病院を運営してきました。その13代目原三信の三番目の病院として1967年に原土井病院は開院しました。同院は急性期・回復期・療養期・緩和ケア・地域包括ケアと全てを揃えた珍しいケアミックス病院として、その役割と今後の高齢者医療についてお話を伺いました。

編集長

今の医療制度の中で全てを揃え持ったケアミックス病院というのは珍しいと思いますが、こうなった経緯や特徴は何なのでしょうか。

1967年の創設当初は精神科からスタートし、高齢者の慢性期を診る病院として運営されていました。 それがだんだん地域に求められるようになり急性期や回復期も、と言う風に拡大して今に至ります。昔は高齢者医療と言えば慢性期か末期の医療と考えられていましたが、高齢者社会になり高齢者の急性期も回復期も重要になりました。今や医療の中心は高齢者医療です。元々当院は高齢者の慢性期を診る病院という特徴がありましたが、高齢者の全てを診られる病院にしようというのが今の原土井病院の特徴になりました。 また、以前から理事長も取り組んでおられる高齢者の健康増進、予防にも力を入れ、高齢者の予防から看取りまでトータルでサポートしています。そういう点からは早くから次世代を見据えた病院作りを続けてきたのが当院の強みであり、これからの役割は大きいと思います。


原土井病院 院内 ナースセンター
編集長

ケアミックスの機能の中で特徴的な取り組みやこだわりなどはございますか。

高齢者医療中心に総合医療を昔から続けていまして、患者さんのために良いことは何でもやろうという考え方で、所謂西洋医学的な臓器効率的な医療ではなく東洋医学の考え方が背景にありました。患者さんをトータルで見ていく=総合医療という姿勢が根付いています。九州大学医学部に総合診療科は、開設当初より当院が支援をしており、この総合診療科の先生たちが大勢来て下さって診療しています。この総合医学というのも当院の大きな特徴ですね。そういう患者さんによいことの例として15年前から「抑制廃止福岡宣言」と言って、福岡の10の病院が全国に先駆けて身体拘束の廃止に取り組んできました。最初はとても苦労しましたが、医療者側の目線ではなくて、患者さんの立場で考えることを大切にして取り組んでいます。また、褥瘡対策や誤嚥対策にも早い頃から力を入れています。特に嚥下訓練はリハビリスタッフに加えて歯科口腔外科の医師が4名も所属しています。こんなにも充実したスタッフを揃えている病院はないと思いますよ。このように口腔ケアと嚥下訓練によって誤嚥性肺炎での死亡率を下げようと努力しています。摂食・嚥下障害を発症すると、窒息や誤嚥性肺炎のリスクが高くなるばかりではなく、十分な水分や栄養を摂ることが難しくなりリハビリテーションの効果が得られにくくなるため、内科医や他のスタッフとも連携を取って検査と訓練に取り組んでいます。 他には緩和ケアとして2001年から緩和ケア病棟と外来を開設し、患者さんとの対話を大切にしてきました。これはがん患者さんだけでなく、全ての患者さんに当てはまることですが、患者さんは様々な不安を抱えていらっしゃいます、本来全ての医療はこういった患者さんの不安や悩みに寄り添い共有していくものだと思います。今は患者さんとの対話が少なくなってしまい、特に急性期医療では患者さんの状態、データを見て、データから病気を診断し、病気を治すことに集中し過ぎて、患者さんがどんな気持ちで、どんな風に病気と向き合っているかということを丁寧に聞くことが減っていると思います。 緩和ケアでは治療ばかりでなく、想いに寄り添い共有し心を和らげることを大事にしています。

編集長

今後の原土井病院の方向性やチャレンジなどはお考えでしょうか。

多くの医師は急性期で働きたいと考えると思います。医療の最前線を診ることができますし、それにチャレンジしたいと思うことは当然です。 しかし、急性期では全人的ではなく臓器別、病気別に急性期をどう乗り越えるかに主眼がいきがちです。その患者さんが退院した後どんな生活をしているか、長期的にどんな問題を抱えて生きていくのかというところまで目が届かないんです。私もずっと急性期にいましたからそういうことを痛感してきました。 急性期病院から突然追い出された患者さんはどうしたらいいか分からない不安を抱えています。今、国は在宅医療を推し進めていますが、患者さんも家族も大変なんです。 そういう実情の中で、今後は急性期を出てもすぐに在宅に戻ることができない人々の、受け皿が非常に重要になってきます。 2014年に始まった地域包括ケアというのは非常にいい考えだと思います。長い目で見ればこういう流れは当然なことで、今後はこの急性期と在宅の間を繋ぐ医療の提供と、その担い手を育成することが当院の役割だと考えています。 急性期だけをやっていた病院も、今後患者さんをトータルで診る病院が全国に、もっともっと増えて、若い医師もこの分野に増えて欲しいですね。

もう1つ、健康増進・健康長寿の高齢者を増やすこと。地域包括ケアという考え方は病院が地域の中心となり、地域住民の生活と健康づくりを進めるということだと思います。 その活動にもっと力を入れていきたいと考えています。当院の原寛理事長が以前より取り組んでいますが、「高齢者自立支援の会」というのを作り、患者さん本人の健康への意識を高めてもらう活動をしています 。近隣の住民へ“予防”の大切さを伝え、ご自身の健康を保ってもらうための支援をしたいと思っています。 1番には生活習慣病をはじめとした病気の予防と介護予防ですが、高齢者同士が集まり、話し合えるコミュニティーを作ることも目的としています。一人暮らしの高齢者が増えていますので、一人で悩まず楽しく自立した生活が送れるように、支援する役割を担いたいと考えています。



原土井病院

早くから高齢者の総合的医療を実践してきた原土井病院。
高齢社会において医療は生活の中になければいけない存在です。
地域住民に寄り添い支え、そして元気な高齢者を増やすことが医療の明るい未来に繋がります。
その先駆けとして原土井病院の担う役割はますます大きくなることでしょう。


全てを診る高齢者医療
編集長

最後に同世代のシニアドクターに向けてのメッセージをいただけますか。

目標はたくさんありますよ。第一線の医療研究だけが医師の役目ではないので、
今までは仕事に追われてできなかったことなど、今の医療の問題点、やらないといけないこと、
やろうと思えばまだまだあるんですよ。みなさん今から新しい挑戦が待っていると思っています。


APPEALING HOSPITAL+
社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス 理事長 鄭 義弘氏 東京西徳洲会病院 院長 渡部 和巨氏 原土井病院  院長 小柳 左門氏 聖隷沼津病院 院長 伊藤 孝氏

Presented by MERCURY.
株式会社マーキュリー運営WEBサイト